暮らしの中で、ボタンをたくさん押す。洗濯機、炊飯器、そして様々なリモコン。1971年に「マイコン」が誕生して、生活がどんどん便利になってきた。ご飯の炊き方、部屋の温度など、マイコンに任せておけば、勝手に考えてやってくれる。 デジタルの暮らしでも、どんどん自動化されて、同じようになるのだろうか。
自動化で得るものと失うもの
インターネットが普及し始めたころは、まだいろいろと操作が複雑で、「ワンクリック」で買い物ができたりすると、とても話題になった。 いまはどんどんサービス側が賢くなって、生活用品が切れたら教えてくれたり、先回りして買っておいてくれたりする。また、自分が興味をもちそうな情報や商品をあらかじめ選んでおいてくれる。道は最短距離を教えてくれる。 恋愛や結婚相手も、自分と合いそうなひとを選んでくれて、最短距離でゴールできるようにアドバイスをくれる。
寄り道に、何か発見や出会いはないのだろうか。出会うまでの道のりに、それがうまくいかなくても、意味はないのだろうか。 少し手間をかけることで生まれる、ヒトやモノとの関係性はないのだろうか。 好きな情報や商品に囲まれることで、失っているものはないのだろうか。自分と異なる価値と出会うことに、どのような意味があるのだろうか。
Automation(自動化)とAutonomy(自律化)を使い分けよう
便利になっても、値段が上がらないモノやサービスには注意する。その領域で、いまは課題はあるけれども、自律という新たな価値を生み出すモデルを回していく。