データポータビリティ:個人情報はわたしのもの?

よく「個人情報」と言うけれど、暮らしの中で、データが「わたしの」思い通りになることは少ない。病院に行ったら、病歴や飲んでいる薬についてつたない記憶を辿っていくしかないし、学校で受けたテストのデータを分析することはかなり手間がかかる。 データの所有について、どのように考えたらよいのだろう。


2018年は変化点

2018年の3月、Facebookが8400万人の個人情報を不正に利用していたことが、大きな社会的問題となった。これを契機に、多くの利用者が「ネットは無料」ではなく「利用の対価として自分の情報を売っている」ことを意識した。 5月には、欧州で一般データ保護規則(GDPR)が施行された。この中には、「データポータビリティ」という権利が盛り込まれている。これは、個人が自分のデータを一つのサービスから別のところへ動かすことを可能にする。 ただ、持ち運びができるとして、どこにどのデータを持ち込むと、暮らしや仕事がどのように変わるのだろう。データを渡して安心ということが、どうやって分かるのだろう。

コントロールと利活用をバランス


個人が特定できるデータを第三者に提供して、新たな価値を生み出すことを進めたければ、簡単かつ完全なコントロールを個人にわたす。その手前のデータでも、様々な価値が生み出せる。その際もオプトインの設計や、利用ルールの見える化などを分かりやすくつくる。

Graphic by Eri Sato